星の降る夜、僕は君に嘘をつく。



私は廊下を走った。
カフェテリアを抜けてピロティに出る。

階段に腰をかけ壁に寄りかかりウォークマンのイヤホンを耳につけた。




ボタンを操作して曲を流す。
選んだ曲は私の憧れである藤嶋飛鳥の曲だ。
2ndシングルであるこの曲『形のないもの』。

彼女は今年の春から売れ始めて今ではクラスで知らない人はいないほど。

青春を題材にした美しい曲がたくさんある。
けれど私は彼女が売れる前から好き。

2枚目からはCDを買ってるしこの前はデビューシングルも買った。
偶然ラジオで聞いて“形のないものの、何を恐れるんだ?”という歌詞に心をうたれた。



私は目を伏せて彼女の歌声に耳を澄ます。
彼女の持ち味は澄みきった歌声と可愛いダンス。

私は耳に入ってくる歌を口ずさむ。