星の降る夜、僕は君に嘘をつく。

「あの先輩、いつも最前列にいるんです。
この前も廊下ですれ違った時、声かけられて握手まで迫られました。」

そう言って心春は笑う。

前言撤回、90%ではなくて 100%だ。
すれ違って握手をねだるって街中で好きなアイドルに会ったファンと同じ。

「まあ、いいんじゃない?
ファンはいて困るもんじゃないし。」

俺はそう言ってステージと客席を見る。
サイリウムを振りながらコールや名前を叫ぶ姿を見ると一部活の公演ではなく、アイドルのライブを見ているようだ。

「ダンス部って他の生徒にとってどんな存在なんでしょうね?」

そう言って少し呆れたように言う彼女は凄く綺麗で可愛かった。


俺、やっぱり心春のこと好きだな。
けれど心春にとって俺は先輩。
多分、視界にも入れていないだろう。

けれど告白するぐらいなら許させるか?