お隣さんと内緒の恋話

柚奈の言ったことに皆が首を傾げる。



「 柚奈、私、聞き違いかなぁ? 圭都くんに付き合ってって言った? 恋人ごっこ とか?」



はっ… やだ目が怖いっ



「 あんた本気?」

「 本気だけど?」



柚奈… 私が聞いたのに 聞いてないね…



いつになく真剣な柚奈を見ていると 口出し無用と空気が言っている。

確かに圭都は壮真と同じことを言ったにしても、昨日の今日で付き合うなど 私にはない。

圭都は 柚奈を見て はっきり答えた。




「 嫌だね 」



嫌!?




「 嫌って、なんでよ!」

「 動機が不純だろ 」




ん、まぁ 一理ある…かな。



怒りたいのか泣きたいのか、納得したくないのか 柚奈は何も言えずにいた。



これって、当たって砕けた…って事かな?

柚奈… ほんとにもう どうしちゃったの…



「 も… いいよ、わかった。所詮 私はさっきみたいな原瀬って奴がお似合いなんだよ…
椿、私 帰るね 」




財布から500円玉を机に置いて出ていってしまう柚奈。




柚奈、足らないんけど… ま、いっか。




行ってしまう柚奈を引き留めない圭都。

外は雪が降り続いている。




「 椿、行ってこいよ 」




葵…




「 うん!待ってて 」




私は柚奈を追いかけ外に出て 柚奈を捕まえた。




「 柚奈っ 待ってよ!なんで、どうしちゃったの?」

「 …また、フラれた~ なんでこうなの私は! なんで… バカじゃん私、すごいバカだー 」




それはそうかもだけど。



「 柚奈、とりあえず屋根あるとこに… 」



柚奈とファミレスの入口に移動して 話を聞こうとした。




「 ねぇ、圭都くんと ほんとに付き合いたかったの?」




返事がないまま 雪の降る寒さを感じる。




「 柚奈、中に入ろうよ、ね?」

「 椿はさ… 一目惚れって信じる?」




え… 一目惚れ?

何よ、誰が誰によ?