菜月に碧斗の文句を聞いてもらいながら仕事をしていた。
「 とにかく、看病してくれるなんて優しいの一言だよ。好きでもない女を心配してさぁ なかなか出来ないと思うよ。
で、伊織はそんな碧斗君に不満足なんだ 」
「 違う違う、そうじゃなくて、ムカつくって話だから 」
「 ムカつくけど、私にはノロケみたいに聞こえるし~ 啀み合う二人がいつしか惹かれ合う… そんなオチでしょ、つまんなーい 」
菜月… なんかひねくれてない?
「 彩膳行くなら付き合うからね 」
「 絶対、行かない!」
行ったら、来るなとか、なんで来た?とか嫌な顔するに決まってる。
そんな顔見たくないし、黙ってるイケメン顔がいいし。
でも……
バイト中のアイツは、すごく、いいよね。
「 ところでさ、二人暮らしの部屋にいつ招待してくれるわけ?」
「 え… それは~ まだダメ 」
だって菜月だもん、部屋を隈無くチェックするはず!
アイツの部屋も見る、絶対!
「 いいけど、別に~ 碧斗君に頼むもーん 」
「 もーんって、やめてよ 」
菜月が利香に話したりしたらとんでもない事になっちゃう!
それだけはダメ。