翌朝、目が覚めると天井からカーテン、雰囲気に匂いまで違う。



あれ…?

ここ、どこ!?


慌てて着ている服を見て、ベッドからおりて行くと鼻に香ばしさが……



「 あ、起きた?おはよう 」

「 優雅君!? え、料理してるの?」

「 朝飯な、食べるだろ? 久々に頑張ったわ俺 」



並べられた朝ご飯。

私が普段やらない事。

碧斗も朝は食べないから作らない。



「 なんか、負けた気分…… 」

「 これくらい誰でも出来るだろ 」



これくらい?

誰でも?


いやいや、私の料理音痴ときたら……

何のために大学に行ってたんだか……


恥ずかしい。



「 味噌汁はインスタントだけど 」

「 至れり尽くせりで、すみません 」



箸は割り箸、スクランブルは半熟でウィンナー、温野菜に漬け物まである。

意外すぎて、優雅を見てしまう。



「 俺、実家が京都でさ、漬け物とか京野菜をたまに送ってくるんだ 」

「 京都… すごいなぁ 朝からこんな風にちゃんとしたご飯なんて久しぶり 」




お母さん忙しかったし、私もパン食べるかお茶漬けか、ほんとに適当だった。

だから、大学に行ったはずなのに……