「明日も晴れるかなぁ?」
うろこ雲を眺めるふりをして静が物陰へ隠れる私へ視線を送り付けてきた。
不満そうに細められた切れ長の瞳が私を急かす。
早くしろ?
この腹黒男が!!
むぅ、と唇を尖らせても彼の表情は変わらない。
後輩ちゃんに向き直る直前までしっかりと私を見続けた視線に引っ張られるように物陰から歩き出した。
やっぱり私は静の言いなりにしかなれないんだ。
「‥……静?何やってるの?」
何やってるの、だなんて白々しい嘘に自分で笑ってしまいそう。
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