好きって言えよ、バカ。




「ううん、ちがうのっ……嬉しくて、それでっ」



本当に嬉しくて、幸せで……



涙が止まらないんだよ。



毎年お母さんとお父さんがお祝いしてくれてたけど、今年は雅さんと蓮くんと葵くんがしてくれた。



今までで一番最高なサプライズ。



「さぁ、絃ちゃんが帰ってくる時間に合わせて作ったから温かいうちにご飯食べよ」



「……もしかして蓮くんが遼くんと一緒に出かけてもいいって言ったのって」



「この準備をする時間を稼ぐためだよ。不本意だけど」



よっぽど遼くんと一緒にいたことが気に食わないのか"不本意"を強調させてくるけど、面倒くさがりながらもちゃんと私の誕生日パーティーの準備をしてくれてたのかと思うとなんだか嬉しい。