「まぁ、楽しかったよ」
「どこに行ってきたのよー」
「えっと街外れの公園に。ボートに乗ったり夜景を見たり……」
「へぇ、遼くんって意外にロマンチストね」
あぁ、それ遼くんが自分で言ってたな。
「えーなになに?昨日の話?」
「……り、遼くん」
早速出来た友達とご飯を食べて戻ってきたのか、自分の席について私たちに声をかけてくる。
「なんか今日の絃ちゃん、冷たくない?」
「そ、そうかな?普通だけど……」
"佐伯家のみんなに今後一切関わらないで"
そう言われたのは今朝の話。
言われたというのもあるけれど、無意識的に話をしたり関わったりすることは避けていた。
ほんの少し会話を交わしたその瞬間、一瞬だけど睨まれたような気がして体がビクッと反応する。



