「あ、そうだ!噴水のある池があってね、ボートに乗れるらしいんだけど一緒に乗らない?」
「うん、いいよ」
さっきから思っていたけれど、周りにはカップルがたくさんで、この公園はデートスポットらしい。
ボートも人気らしく、少し待ってから自分たちの番が来た。
「絃ちゃん、気をつけて」
「ありがとう」
手を借りながらボートに乗り込み、行ってらっしゃいと見送られながら出発。
……と言っても手漕ぎボートだからゆっくりと進んでいく。
「あ、噴水はあっちだね!行ってみよ」
乗り場より奥の広いスペースにその噴水はある。
近づいていくと、水しぶきが上がっていて、霧のように降ってくる水が気持ちいい。



