しばらく歩いて、ちょうど止まっていたバスに私たちは乗り込んだ。
そういえば、一体どこへ向かっているんだろう。
デートプランは俺が考えとくよ、と言って結局そのままだった。
「ねぇ、今日はどこに行くの?」
「えー、ひ、み、つ」
佐伯家のみなさんて、サプライズ好きなの?
確か前にもこんなことあった気がする。
二人掛けの席に座っていると、隣が近くてどうしても肩が当たってしまう。
しかも遼くんは未だに手を離してくれないから尚更。
「いつまで繋ぐの?」
と聞いても、ずっとなんて言われてしまったし、
「繋いでないと絃ちゃんが迷子になっちゃうでしょ?」
とまで言われてしまった。
私はそんな子どもじゃないと反論したいところだったけど、方向音痴だったことを思い出して、その言葉を飲み込んだ。



