好きって言えよ、バカ。







***



日曜日。



天気は快晴。



もう9月と言えども、まだまだ気温は高くて残暑が続いている。



夜になったら、薄いカーディガンを羽織ればいいかなという感じだ。



3兄弟には、今日、遼くんとデートに行くことは伝えていない。



インターホンを鳴らせば、また喧嘩になりかねないと思って、あらかじめ交換していたLINEで連絡を取ることにしている。



約束の10時まではあと少し。



鏡の前で、最終確認。



ただでさえイケメンである遼くんとは、釣り合わない私。



なるべく近づこうと、身だしなみには気を使う。



髪はハーフアップにして、化粧もばっちり。



服装は瞳に相談したところ、ワンピースを着なさいと言われて、それを着ている。



それに、小さめの茶色のショルダーバックを肩にかけて準備はOK。



あとは、遼くんからの連絡を待つだけ。