好きって言えよ、バカ。




「行くぞ、絃」



「え、あっ……うん」



助かった、のだろうか?



私たちがそこから立ち去ったあと、遼くんが……



「これから楽しくなりそうっ」



と心を踊らせて呟いていたことは、私たちは知らない。