「ただいまー」
「あ、雅兄が帰ってきた」
時計を確認して、もうそんな時間かと思う。
「ふたりで何してたの」
雅さんがリビングに入ってくるなり、私と葵くんを見て怪しげな視線を送ってくる。
また葵くんが私に何かしたのかと思っているんだろうか。
……実際にそうなんだけど。
「一緒にラブラブしてたんだもんねっ」
「ち、違うから!!ただ宿題を……!」
「宿題とか。お前まだ終わってなかったのかよ」
……っ、本当に嫌なことしか言わないんだから蓮くんは!
私がムッとすると、そんな私の顔を見てクスクスと笑っていた。



