好きって言えよ、バカ。




相変わらずやる気は起きないけれど、一緒に頑張る人がいると思うだけで、少し頑張れるような気がする。



意地でも終わらせようと気合いで取り組む。



途中で休憩も挟みながら、何とか終わりが見えてきた。



あと数日の夏休み。



休み明けまでには間に合いそうで、良かったとホッと胸をなでおろす。



「すっごい集中してたねー」



「っ!?」



いきなり声が近くで聞こえて、私のことをじっと見つめていた葵くんに気づく。



あまりにもその距離が近くてびっくりする。