まるで公式試合を見ているようだった。
コート内では、葵くんの周りにチームメイトが集まって、頭をぐしゃぐしゃと撫でられている葵くんが見える。
汗を流しながら、ニコリと笑う葵くんは、いつもに増してかっこよかった。
そんな様子を見ていると、不意にぶつかった葵くんと私の視線。
かっこいいなぁ、なんて思っていたから、目が合うと急に恥ずかしくなって、頬が赤く染まる。
葵くんは私を見て、拳を差し出しながら笑った。
そんな葵くんに答えるように、私も同じく拳を差し出して笑った。
"ご褒美待ってるよ"
そう唇を動かした葵くんの言葉は、遠くにいる私にはわからなかったけど……
この試合を見に来て、本当に良かった。
心からそう思った。



