「これって、絃ちゃんが作った?」 雅さんが箸で掴んで持ち上げたその餃子は、見るからに私が包んだもの。 餃子の皮の中にあんが挟んであるだけで、餃子と呼ぶにも呼べないその出来栄え。 「は、はい……あの、味は大丈夫だと思います」 「まだまだ特訓が必要だね」 「頑張れ、絃ちゃんっ」 うぅ…… そうして賑やかな2日ぶりの夕飯の時間が過ぎた。