いつも通りの笑顔と口調。
自然と拍手がおこる。

それが自然に止むと今度は眞佳様が話し出した。



「こちらの姿でははじめまして‥‥の人がほとんどかな?

蓬莱眞佳。正真正銘、蓬莱眞雪の弟であり理事長の息子です。

2年Aの所属で坂井と名乗っていました。
隊長の名に恥じぬよう、精進いたしますのでよろしくお願いします。」



眞佳様がふわりと笑うと静寂の後、会場が割れんばかりの拍手に包まれる。

それだけの空気を持ってる人だから。
それを生徒は感じ取ったんだろう。



「そして、この場を借りて僕から。
嵐燕S部隊に勧誘したい生徒を発表したいと思います。

僕がこの学園にいた1年。
兄が見てきた2年。

それを含め、考えた結論です。
もちろん、受けるか断るかは本人次第。

答えは一週間後にいただきます。」



透き通った声は真っ直ぐで。
宣言されたことは皆にとっては憧れの勧誘で‥‥

会場が再び静寂に包まれる。