「えっ、ちょ尊くん!」


慌ててそのあとを追いかけようとしたら。


「それ、先生に提出しといて」

「えぇ!?」


なんかこれ前にもあったよね?
今回はちゃんと名前書いてあるし、問題も解いてあるけども!



「あ、あと」

教室を出ようとしたところで足を止めてこちらに振り向いた。

何を言うのかと思えば。



「勉強教えてあげたんだからなんかお礼してよ」

「お、お礼?」


え、尊くんってそーゆーの要求するタイプだったっけ?


あ、もしやこれはチョコレートよこせと言われているんだろうか?


ガサガサとカバンを漁ってチョコレートを渡したら。


「そーじゃなくて」

「え?」


あれ?今日はチョコレートの気分じゃないのか?


「じゃあ、飴?」

「バーカ、違うよ」