零「何が、違うんだ。」

『え……?』

前を見ると、私の目の前に零が居た。


『……ここで何してる。出ていって。』

……どうして、ココに。

零「寂しい。

そう思ったんだろ。」




……どうして……。
暗闇の中に光る零は、私を静かに問いただした。


零「お前と、あいつが、釣り合うわけないだろ。
気づけよ。
光と闇は交わらない。人間なきものと人間は交わらない。

俺達と、あいつは違う。
寂しいなら、俺が埋めてやるから、だから、あいつの元には行くな。


お前は、満月の存在だ。
闇が光と交わろうとするな。」



……っ。

『……零……、私は……っ、』

零「お前は、俺達のリーダーだろ。
リーダーが、隊列を乱すな。
半年後、あいつらが攻めてくるこの大事な時期だ。


お前の判断で、人間と、仲間が大勢死ぬんだ。お前の判断で、生きられる人間が消えるんだ。


お前があいつに近づくことで、あいつは死ぬ危険に晒される。分かれよ。
なぁ、流さなくていい血を、流させんな。







そろそろ自覚しろよ、月の悪魔。」


その言葉を残して、零は消えた。