心が痛いーーー



そんな私を抱き締める温もり。


この温もりは一人しかいない。


「颯ーーッッ」


優しい熱っぽい瞳で見る颯に、胸が騒がしい。


「大丈夫……大丈夫だ」



そう強くまっすぐ私を見て呟く。


まるで、魔法の呪文のように酔いしれる。


最後、私は笑っていた。