「…………ッ」

悔しそうに、逃げてく男。


よほど、面白く無かったらしい。


「姫ーーー?」


姫の肩が震えてる。


泣いてるの?


「姫ーー?」


振り向いた姫の目の奥が揺れてる。

「ありがとう、姫。」


やっぱり俺は、姫が好きだ。


優しくて純粋で、そんな君だから好きになったんだ。