水着を買い、帰ってくる途中……見知った顔が近づいてくる。


それは新で。


自然と本当に自然と、姫の手を握った。


俺達の間に嫌な空気がうごめく。


わずかなピリピリ感が漂う。


「海…………ごめん。


俺は、やっぱり姫ちゃんが好きだ。


諦めようと思った。



だけどーーーーーー




会う度に、好きになる」



会う度に、好きになるーーーーー





それは、俺だってそうだ。


離れてれば、不安になる。




会う度に、好きになるのは俺も一緒なんだ。