子供が二人。
落ちていた。

二人とも泳げないのか沈むか沈まないかのギリギリで浮いている。

この川は流れが速く、しかも深いので助けに行きにくいんですよね。







「おかぁ…さぁんっ!」
「ままぁー!」






子供の声。
このままじゃ……沈むっ






「澪…っ」


『…わかってる。
………汐、これ持ってろ。』


「えっ!?」





汐にカバンと羽織っていたカーディガンを渡す。






「すいません。
これも頼みます。」






翼も同じように汐にカバンとカーディガンを渡す。





『今日は厄日だな』


「まあ、たまの刺激ってことで。」