「なら、父さん達のこと知っちまったのか。」


『え…、兄貴知ってたのか?』





そう問いかけると悲しげに頷く兄貴。






「澪から聞いてた。」


『澪から?』


「なんで殺されたのかとか、どんな状況だったのかとかな。」






兄貴には知らされてて俺には内緒?
なんでだよ。

隠し事はなしって約束だった。
なのに、なんで‥‥





「隠してたのはお前のためだぞ。」


『え…』





俺の心を読んだかのように言葉を繋げる兄貴。

俺のため?





「詳しくは俺も見てないから分からねぇけど。

要さんいわく、相手は皆殺しにするつもりだったのは変わらないだろうが‥‥

父さん達の殺され方は〝誰かを庇ったような〟感じだったんだと。」


『庇う?』