「あたしね?
夕さんが好きなの。」


『父さん……?』


「そう!
でもね!?姉さんが取ったの!

あたしが先に好きになったのにっ!
澪が生まれて、あたしにも残念なことに餓鬼できたしね?

諦めてあげたの!
でも、諦められないのよねー

だから、坂神さんと結婚して力を手に入れたのよ!」




狂ってると言うべきなのか。
とりあえず、今なら殺してる。

うん。
でも、あの時は平凡だったから。




「夕さんはね、姉さんにベタ惚れ!
あたしに振り向きもしないわ!

だから、決めたの!
あなたを代わりにしよう!って、!

名案だと思わない!?
澪って、夕さん似でしょ!?

間違いないわ!」


『い……いやぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!』



代わり?
誰の?

そんなことを考えてたあいだに、馬乗りになられて、なされるがままに……。

この時に、大人の醜さ。
人間のくだらなさ。

すべて悟った気がした。