年齢を偽って登録しているから自分も咎められるだろうけれど、それはしょうがない事だった。


警察へ行くと決めてしまえば更に心は軽くなった。


朝食を軽く済ませて出かける準備をすませた時には、スッキリとした気持ちになっていた。


警察署までは自転車で15分ほどだ。


朝の街を走っていると前方に見知った顔を見つけて俺は自転車を止めた。


「沙希」


そう声をかけると、コンビニから出て来た沙希が振り向いた。


ルームウェア姿の沙希は驚いた顔をして俺を見る。


「澪。こんな時間にどこに行くの?」


「ちょっとそこまで」


さすがに警察署とは言えなくて言葉を濁した。