「平気か?」


勇志が俺に手を差し出して来た。


その手を掴み、ようやく立ち上がる。


あちこちが痛んだけれど、これで1つわかったことがあった。


《U》は勇志ではない。


これほど正義感の強い勇志がプレミアム会員限定のグロ動画を撮影するなんて、思えない。


「サンキュ」


俺は勇志へ向けてそう言ったのだった。