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山本さんは誰かに憎まれていて、殺されたんだ。


そんな噂は消える事がなく学校へ戻ってからも暗い気持ちにさせられた。


ご両親の耳に入ってなければいいけれど。


そう思い、自分の机に突っ伏した。


山本さんの件もそうだけど、エイトと勇志の事も気がかりなままだった。


別に、あいつらが何をしようと俺には関係ない。


気にしなければいいんだ。


だけど、ずっと一緒にいたあいつらが俺に黙っている事があると言うことが、どうしても心に引っかかってしまっていた。


「澪、大丈夫?」


そんな声がして顔を上げると、机の前に沙希が立っていた。


沙希の目は少しだけ赤くなっている。


葬儀場で泣いたのだろう。