大人っぽくなった……?


それは意外な変化で俺は瞬きを繰り返した。


「真央はエイトの事なんか言ってたか?」


「言っている言ってる。毎日言ってるよね」


スミレが笑いながらそう言い、沙希が頷く。


「もう大好きでどうしようもないってさ。ノロケばっかり聞かされてるんだから」


スミレはうんざりしたようにそう言い、クレープにかぶりついた。


「もしかして、澪も真央の事が好きだった?」


沙希にそう聞かれて思わずむせてしまいそうになる。


「そんなことないよ」


すぐに否定したけれど、これ以上聞けばまた余計な誤解を生みそうだ。


「ま、仲が良ければそれでいいんだよ。ってかこのクレープまじでうまいな。俺もう一個買ってくる」


俺はそう言い、席を立ったのだった。