「ごめんね、空……」

でもね、私は今

「蒼哉が好きなんだろ?」

「え」

なんで、知ってるの……?

「おばさんから聞いた。蒼哉が来なくなってから、生気を感じられない、って」

「……私が「傷つけたくなかったんだろ?蒼哉のこと。」


そうだった、空はいつも、私の心を誰よりわかってくれてるんだった

「いつか、蒼哉のことも忘れてしまうの。蒼哉との記憶がなくなって、蒼哉を傷つけたくない……っ」

「でもさ、もっとお前もわがままになれよ」

十分わがままよ。

「蒼哉、笑わなくなった。」

「……え?」

いつも笑顔でいた蒼哉が?

人気者で、みんなの中心で笑ってた蒼哉が……笑わなくなった?

「笑っても心からじゃないっていうか…蒼哉の来夢を想う気持ちは、中途半端じゃない。蒼哉は、来夢が記憶をなくしても傷つかないよ。」