「………。……簡単に説明しますので、よく聞いてください。まず、あなたは先ほど公共の公園で魔法を使用しましたね?それは立派な国法違反です。ですが、私はあなたのその素質を見込んで禁固刑ではなく、レジェ様の護衛官として働いて貰いたく今ここにお連れしました。…ですからーー」

「ーーちょ、ちょっと待って!確かになんか杖が氷になったりしたけど、それは私じゃなくて杖が特殊だったんじゃないの?それに、私はあそこで殺されかけたんだよ?正当防衛じゃないの?」

「…正当防衛?何を言ってるんですか。魔法の使用はいかなる状況であれ、特別な許可がない限り許されません。そして、杖のことですが、そんな魔具は存在しませんよ。一応、調べもしましたが、ただの木の棒でした。よって、あの場で起こったのはあなたが魔法を使用したからです。」

「いや、そんなこと言われても…。魔法なんて私知らないし…。あの時だって何が起きたのか…。」

「もしや、自覚なく使用したのですか?」

「…自覚もなにも…魔法が何なのかすら…。」



はぁぁぁ…と長いため息が隣から聞こえる。
相当飽きれられた。


でも仕方ないじゃん。
分からないし知らないし、この状況理解できないし。