ご丁寧に置いてあった鏡に自分をうつして、納得する。
襟をきっちり立てて、ボタンを閉め切ると
高校生に戻ったかのような幼さが出た。


悲しいことにサイズはピッタリ。
なんで?
裾の丈も問題ないし、ウエストだって丁度いい。
女、って最初から想定してた?

え、怖い。
なんなの、この国…。
いや、クエンか。


……あ。
でも、たしか馬車に乗っている間、
クエンが誰かと話してたな…。
起きた時誰も近くに居なかったから、
連絡とってたのか…。


その時にサイズを指定して、用意した…?
まぁそれなら、多少納得か。

あくまで多少だけど…。


……クエンが私のサイズを知ってるって思うと腹立たしい。