100年に一度の王子様



「逃げるな!ガキがぁ!!」



普通は逃げるでしょー!!

もう一度振り上げられた剣に足がすくみ、
動けなくなる。
やばい…っ!殺られる…っ!


とっさに杖を横にして受け身の体勢を取るが、
明らかに、木製。


あぁ…終わった…。
死にたくない…。
…これで、夢が覚めてくれれば一番いいんだけどね…。


ま、そんな気も…しないんだよねぇこれが。


スローモーションに見える男の動きを
目を逸らさずに眺める。
こんな死に方、さすがに嫌だなぁ。
たとえ夢でも。


どうせ夢ならさ、魔法とか使って、
こう……激しいバトルして、
接戦の末に負けたりとか…してみたかったよね。

…まぁ…マンガの読みすぎなんだけど。


だから、この杖がさ、
いきなり凍ってめちゃめちゃ固くなったり、とか。