楪と京極

護衛扱いか。

「一応挨拶」



ボソッと言われて、思う。



挨拶…面倒そう。



目の前では女子男子共に様々な感情が私に向けられていた。

まぁ気にしてもキリがないから済ます。



偽りの雰囲気を作る。

社交界で対応させられる時のと似た、ある意味結兄に似た穏やかな雰囲気。



「時無霞です」



シーンと反応はない。



「…」

ふと感じた隣からの視線。

今だ繋がれたままの手を思い出して、これ以上は辞めておく。



チラッと杏を見ると、察してくれたようで頷かれた。



「席は百千の隣。じゃあ課題、提出を忘れないようにー。以上ー」



そう言い教室を出た杏。

…とまもなく、繋がれたままの手を引かれて私も教室を出た。