────pipipipipipi




無機質な規則正しい音が、朝の静かな部屋に響いた。



冬の寒さが残るこの時期は、寝るのが大好きな人達にとって、一番良い季節だろう。



寒すぎず、暑すぎず、丁度いい温度は気持ちよく寝るのに最適であるからだ。



そんな人たちの1人である、如月虹夏(キサラギナナカ)は、布団の中からもぞもぞと手を伸ばし、手探りで未だに鳴り続ける目覚まし時計を止めた。




...。




あぁ、眠い。



眠すぎる。



布団から手を出したまま、ボッーとする頭を起こし始めた。



目覚まし時計で起きるなんて何年ぶりだ...?



いつも、アイツらに起こしてもらってたからなぁ。



人間、人に頼ってばかりいると駄目になっちゃうもんだな...。



...。



...まぁいい。




二度寝しよう。