「誰?」


そんな冷たい声が聞こえて、入るのを躊躇う私に真くんが頭を撫でた。


「美羽です。想くんと話したいの」


私は意を決して、入ってくと目を疑う。



錯乱した様に手当たり次第モノが投げ出され、荒れた部屋にーーー



ソファの上に、上半身裸でタバコを吹かす想くんに、ゾクリ、とした。


瞳は冷たくてあの"紅龍の総長"の顔の想くんに、近づくのを躊躇う。


怖いーーーーー



まるで、知らない人みたい。