久しぶりの母親とその彼氏は、私をみるなり、母親は駆け寄ってくる。
相変わらず、心配する演技は上手い。






「真白、心配したのよ」






そんな言葉で、迎えられるけど、この10日間で母親が私に連絡は一切よこしてこなかった。





探していたなら、メールでも電話でもしてくるはずなのに、一度もなかったんだ。






「じゃあ、真白気をつけてかえるんだぞ」






宮城はそういった。






「マドカは?マドカと面会はできるの?」





その質問に、宮城も瞬も言いにくそうに俯く。






「マドカちゃんは、クスリの副作用が出てるらしくて…緊急で病院にいったらしい。多分、病院からこれから裁判にも行くと思うから…」







答えは、会えないってことか。






あんな男のせいで、マドカが幻覚に苦しまなければならなくなった。





私がもし、ずっとマドカの家に遊びに行っていたら、こんなことにならなかったのかな?




裁判だなんて、本当に犯罪者扱いだ。





ごめんね、マドカ。
私は無力で助けてあげれなかった。







悔しくて、止まっていた涙が溢れそうになる。