私を助けてくれたマドカが、ジョージと同じように捕まってしまう。






「石川さん、見てたでしょ?マドカは私を助けるためにジョージを刺したんだよ⁉︎」






ずっと、ダメな男とわかっていながら、支えていた男を刺させてしまった。





私を助けるために、罪を犯してくれた。






そんな、マドカを逮捕されたくない。






悪くない。






「真白、いいの。私はジョージと同じ…ドラッグ打たれて、狂ってるの。今は普通にみえても、突然幻覚や幻聴が聞こえる…元に戻りたいの」






元に戻りたい…





その言葉に、私は状況を受け入れるしかなかった。





「ごめん…助けてくれたのに、助けれなかった…」






無力でやっぱり私は欠陥品何だと思い知らされる。






悔し涙がとめどなく流れて、自分だけ取り残された気分だった。






本当は、私だって罪を犯したことがあるのに、罰せられることはない。





証拠もないから。







連れていかないで…
大切な唯一の友達なのに。





それは、実際に言葉には出さずに、心で叫ぶ。









マドカを助けたいのに、私ではドラッグを抜くことは出来ない。