歪な光

私の瞳に、マドカが震えながら立ち上がるのが見えた、そして、スローモーションのようにマドカが手にしているナイフが、ジョージの背中を真っ直ぐ刺さっていく。






何が起こったのか、今見ている映像が、リアルな現実だと思えない。





でも、私を捕らえた腕は崩れるように地面へ倒れこみ、私の元へ瞬が駆け寄ってくれた。







瞬の腕の中に収まりながら、マドカをみると、涙を流しながらジョージをみて微笑んでいた。





その微笑みは私にも向けられる。
狂気なのかもしれない、終わった安堵の表情がどこか美しくも思えた。





「マドカ…」





私は瞬の腕から離れて、マドカに抱きついた。






「オシロ、無事でよかった」






「マドカ…」






私は泣いて抱きつくことしかできない。
どうして、私のために、罪を重ねてしまったの?




マドカを助けにきたのに、私はただ、マドカに助けられただけだった。





やっぱり、欠陥品だから?
私はみんなの足手まといだ。





「オシロが、無事でよかった」





微笑むマドカの笑顔が、後ろめたい私の罪で真っ直ぐ見ることができない。





言わないと、私も偽名なことを伝えなきゃ。マドカには本当の名を言わなければ、




私の唯一の親友。





「ごめん、マドカ。私の本当の名前、真白っていうの。でも、名前負けしてるまたいで…全然真っ白じゃない、穢れているのにって、自分の名前が嫌いだったの…」






ずっと、騙していたようなもの。




マドカを傷つけてしまっていることは、わかっている。






今更でも、私はマドカの本当の友達になりたい。