次の日、瞬はいつものように出勤していた。そして、警察署へ仕事でいるときに、ふと、捜索願の一覧に目がいった。





私がいなくなって、10日が経つが、未だに捜索願は出されている様子はなかった。





あの人たちにしたら、私が出ていったことは願っていたことなのかもしれない。






そんな現実をみた瞬は、いたたまれなさと憤りを感じていた。





でも、自分のそばに置いていた方が安全だと、自分の怒りを収めようと、胸に手を当て、深呼吸をした。





「森岡くん」





瞬が帰ろうとしたとき、少年課の石川が瞬に声をかけた。





「石川さん、お疲れ様です」





瞬もいつも通りの対応で応じるが、石川はどのか表情が暗かった。






瞬は悪い予感がした。もしかして、自分が私を匿っていることがバレたのでは?





そう思って、石川の言葉を緊張しながら待っていた。