「掃除も終わったし、ご飯作るよ」






瞬は掃除機を片付けるとキッチンに立った。





私もキッチンに入り、瞬の手元を見ていると、手際よく料理が出来ていく。





「私も何か手伝うよ」





言ってみたけど、実際料理なんてしたことなかった。





「じゃあ、レインにエサあげて欲しいな」





料理じゃないんだ。





「りょーかい」





私はレインのエサをレイン専用のお皿にいれて、指定の場所に持っていくと、レインは行儀良くまっていた。





「食べて良いよ」





レインはすぐにご飯を食べ始める。
かわいいな、動物とこうして触れ合ったことがなかったから、ずっと見ていても飽きない。






「ご飯、出来たよ。食べよ」





「はい」






誰もお酒に溺れて暴力もない。
他人に傷つけられることもない。





ずっと、求めていた暮らしがやっと始まるんだ。