こんなにいい子なのに、相手がジョージじゃなければ、もっと応援できるのにな。






悪い男に捕まってしまうのは、心が弱いから?





助けを求めているのに、誰も助けてくれなくて、やっと掴んだ手は、死神の手だった。





これが、弱い人間の現実なんだ。






「マドカいい女なのに、勿体ない」






私は言い逃げするように、布団に潜り込んでふて寝した。






それをマドカが複雑で悲しい笑顔で見つめていることを、私は知らない。






マドカには、母みたいな人生を送って欲しくないのに、救う方法がみつからない。






瞬も同じなのかな?







私を救いたくても、すぐに救う方法なんて、みつからないのかもしれない。






瞬の声が急に聞きたくなったけど、今はマドカの家、電話なんて出来るわけもなく、私はいつのまにか、本当に眠りへと落ちていった。