「真白、こんなに悲しい表情をして、傷ついた顔してる君が、心まで穢れるはずないじゃないか」





その言葉に、抗うことをやめて、瞬の顔を見つめる。






やっぱり、あなたは優しい笑みで私を見てくれていた。






「辛かったよね。寄り添う方法見つけられなくてごめんね」





そんな、優しい言葉かけないでよ。






離れるって決めようと思ったのに、揺らいじゃうよ。






私は気づくと、泣きながら瞬に抱きついていた。






瞬も私を受け入れるように、抱きとめてくれる。






「真白は、君にとても似合う名前だよ。オシロなんて呼ぶ奴は許さない」





私はオシロで良かったのに、強がる鎧をいつだって瞬は壊していってしまう。





「でも、彼らに本名知られたくない」






偽名をむかうことで、私は自分に魔法をかけるんだ。





傷つかない人形だと…





でも、今の私は真白。





瞬の優しさで心が痛くて温かくて、涙が出てしまう。