「あんたは、どれだけ親を心配させたら気がすむの!?」






皆の前で暴言を吐いた私を、母も怒鳴って私に近づいてくる。そして、強い力で、私の腕を揺さぶる。





皆の前で恥をかかせたからだろう。
怒りが頂点に達している顔、このままいつもみたいに暴力を振るってくれたらいいのに。







そしたら、現行犯で母親が捕まってくれる。





なのに、そこだけは我慢しちゃうんだね。いつもなら、すぐに暴力ふるえるのに、警察という人の前では、いい人ぶるんだ。





このまま帰されたら、私はもう二度と瞬とも会えなくなってしまう。






でも、もう抗う術が見つからない。






「瞬ちゃんを出して!彼は無罪よ!」







どんなに叫んでも、私の声は届かない。






法律と届出。






真実の悪ではなく、正義が陥れられてしまっても、誰も何もできない。






私は暗闇の中生きるしかないんだ。