「トイレ行ってくるね……」
二人が毎日のように教室から出ていく姿を見送るのが、苦痛だった。
「千花?大丈夫?」
「ん?トイレ行きたいだけだよ」
無理やり笑顔を作っても、きっと日奈子にはバレバレだ。
「そっか」
でも、日奈子は無理に聞いてくることはしない。
絶対違うって分かってるのに、あたしのことを信じるふりをいつもしてくれる。
あたしが言いたくないときは必ず言いたくないって分かってるから。
さすがは親友。
「じゃあ行ってくるね」
二人に手を振って、向かった先は屋上。
永人と話さなくなってから、辛くなったときはいつも向かってる。
あの日、渡り廊下で泣いてたあたしに気づいてくれた瑠衣くんが連れてきてくれてから。
『ここで思う存分泣けばいいよ』
瑠衣くんはやっぱり落ち着く声で言って、あたしの頭を撫でた。
連れてきてくれたのは、旧校舎の屋上であまり人がこない。
だから、誰も来ないその場所はあたしの癒しだった。
二人が毎日のように教室から出ていく姿を見送るのが、苦痛だった。
「千花?大丈夫?」
「ん?トイレ行きたいだけだよ」
無理やり笑顔を作っても、きっと日奈子にはバレバレだ。
「そっか」
でも、日奈子は無理に聞いてくることはしない。
絶対違うって分かってるのに、あたしのことを信じるふりをいつもしてくれる。
あたしが言いたくないときは必ず言いたくないって分かってるから。
さすがは親友。
「じゃあ行ってくるね」
二人に手を振って、向かった先は屋上。
永人と話さなくなってから、辛くなったときはいつも向かってる。
あの日、渡り廊下で泣いてたあたしに気づいてくれた瑠衣くんが連れてきてくれてから。
『ここで思う存分泣けばいいよ』
瑠衣くんはやっぱり落ち着く声で言って、あたしの頭を撫でた。
連れてきてくれたのは、旧校舎の屋上であまり人がこない。
だから、誰も来ないその場所はあたしの癒しだった。



