【完】こちら王宮学園生徒会執行部




椛はもともと割とストッパーになってくれるのに、夕帆先輩の時といい夕陽のときといい、誰かと絡むと途端にトラブルメーカーになる。

もういいや放っておこう、と。



騒がしさを横目に、ひとり仕事に集中していれば。



「じゃーもう行けばいいだろ」



莉央のそんな唐突な発言が自分に向けられていることに気づいて、顔を上げた。

……"行けばいい"?



「何の話?」



「あん?

お前といつみの住んでるマンションに押し掛けよーぜって話」



……いやいやいやいや。

なにその"いいこと思いつきました"みたいな顔。みんなもどうして"それでいいじゃん"みたいな顔してるの。




「絶対だめだから」



「え、ダメなんですか?」



「むしろなんで「いい」って言うと思ったの!?

わたしひとりならいいけど、いつみ先輩に迷惑がかかるからダメよ。仕事で忙しくしてるもの」



さっきから話が行ったり来たりしてややこしい。

……それに、彼が忙しいのは本当だ。



同じ部屋にいるのに、お互いにそれぞれ抱えている仕事をしているから無言、なんてこともよくあるし。

それでなくても、先輩が仕事しているときは気を遣う。



だというのに。



「とか言ってやましいことでもあったり〜?」