新しく理事長から渡されたC棟のパス。
それで中に入ると、まっすぐにリビングに向かう。「おはよう」と、その中に足を踏み入れれば。
「おはようございます。
南々先輩、椛先輩。呉羽もおはよう」
「ななせ、いろは、くれは。おはよう」
「はよー。
理事長から伝言だっていくみさんがお前あてに書類とメモ置いてったぞ」
「おはよ、ナナ」
各々返事がかえってくる。
ルノはこの時間だけどまじめに勉強してるし、ルアは何やらパソコン触ってるし、莉央はなぜかダンベルを持ち込んで筋トレ中。
夕陽は朝食の最中なのか、食べているのは飲み口のついたパウチのゼリー。
目の前には栄養補助食品の空になった袋が置かれている。
……見事なぐらいに纏まりがない。
いや、全員が以前からの顔見知りだからできるであろうこのフリーダムさ。
「理事長から? めずらしいわね」
それをわかっているため、特に深くツッコむこともしない。
以前いつみ先輩が座っていた、今はわたしの席となったそこ。
その前のテーブルに置かれている『南々瀬ちゃんへ』と書かれた付箋の貼られた封筒。
なんだろうと中身に目を通していれば。
わたしの隣に、会長補佐となった椛が腰を下ろす。
「なにそれ?」と聞いてくるけれど中身を覗き込んでこないのは、重要書類だと困るからだ。
……まあ、重要書類だったら置いていかないと思うけど。
手渡しとかになるんだろうけど。
「異国交流で、
海外から生徒が遊びにくるんですって」



