チラチラと幸汰を見ていたら、ふと目が合って、条件反射でつい逸らしてしまった。
ごまかすように、お兄ちゃんに抱きついた。
もう、お兄ちゃんはあたしを避けようとはしない。
「どうしたんだ?」
「別れのハグしたくなったの」
「は?」
ちょっと、今のガチトーンだったでしょ!
怒らないで、別れのハグさせてよ。
「それと、別れの挨拶」
「はあ?」
眉をひそめるお兄ちゃんの頬に、軽いキスを落とす。
パチパチと瞬きをしたお兄ちゃんの目が、ぎこちなくあたしを捕まえた。
「えへへ」
「えへへ、じゃねぇよ!」
お兄ちゃん、顔真っ赤だ。
かーわいっ。



