「それで、あたしに何か用?」
「俺らはお前を……」
「『お前を、双雷と対立する際の重要な人質として、今から拉致ってやる』なーんてことじゃないよね?」
マスクを外して不敵に笑う強盗犯の言葉を奪って聞くと、強盗犯は意表を突かれて口をパクパクさせた。
一語一句当たりだったらしい。
想像通りすぎて、つまんない。
ていうか、バカじゃなければ普通、拉致る宣言なんかしないよ。
黙って拉致るよ。
そうしないこいつらって、やっぱ大バカ野郎なんだなぁ。
「前回失敗したのに、またさらうの?作戦のレパートリー少なすぎでしょ。さすが脳筋」
「だ、黙れ!生意気な口利いてんじゃねぇよ!」
はい、逆ギレタイムきましたー。
今回キレるの早くない?
ダイジョーブ?



