11月に入った。 秋から冬へ移り変わる途中の季節。 日に日に寒さがひどくなっていく。 お兄ちゃんとは、相変わらずだ。 額の傷はあたしのせいだと明かした後も、あたしがわざとらしく空元気に振舞ったおかげで、お兄ちゃんも普段通りに接してくれた。 お兄ちゃんは、変わらない。 難しいな。 勇気を出して告白したけれど、少しも記憶が戻ってない。 タイムリミットは刻々と迫ってきているのに、何も変えられていない。 あたしにも、最後の手段がある。 でも、……やりたくない。 あれだけは、絶対に。